ソリューション・技術情報

2026.02.10

急がないと手遅れに…。低濃度PCBを含むコンデンサの処理は令和9年3月31日まで!

低濃度PCB廃棄物の処理は、令和9年3月31日までと義務付けられており、期限が迫っています。処理期限が近づくと、処理施設の予約状況などによっては、受け入れができない可能性もあります。期限内に確実に処理するためには、余裕を持った計画が重要です。そこで、今回はPCBの処分に関わる情報をご紹介したいと思います。

PCB廃棄物は早めの対応が必要です

「低濃度」か「高濃度」かで、処分先・対応が全く異なります

低濃度PCB高濃度PCB
処分期間令和9年3月31日令和5年3月31日で終了
対応・処分先民間の認定施設で処分発見次第、自治体JESCOへ速やかに連絡
費用・運搬民間認定施設で処分可能特殊な運搬が必要で1,000万円かかる事例もあり
現状計画的な処分が必要未処分の場合は法令違反の可能性あり

低濃度PCB廃棄物の処分期限は、令和9年3月31日です。期限を過ぎるなど、PCB廃棄物を保管している事業者が届出を怠ったり、自治体の指導に従わなかったりした場合、PCB特措法に基づいて罰則が適用される可能性があります。また現在期限が近付き、処分依頼が集中しており、新しいコンデンサの納入にも時間を要し始めているため、余裕をもった早めの対応が非常に重要です

低濃度PCBの処理手順

①調査・判別

所有する変圧器等の製造年を確認し、必要に応じて絶縁油を分析します。自家用電気工作物(受電設備内など)の調査は感電の恐れがあるため、必ず電気主任技術者等に依頼し、停電時に実施してください。

②届出(行政報告)

使用中・保管・廃棄する場合は、各監督機関へ速やかに届出を行う必要があります。分析を行わず、低濃度PCB廃棄物とみなして処分する場合でも届出が必要です。

③処分まで保管

管理責任者を配置し、飛散・流出防止、密封、高温・腐食防止など、法令で定められた特別管理産業廃棄物の保管基準を遵守して適正に保管します。

処理委託

認定業者に委託し、令和9年3月31日までに処分委託契約を完了させます。処理は、環境大臣が認定した「無害化処理認定業者」または都道府県知事等が許可した施設に委託してください。

進相コンデンサのPCB含有調査の方法

国内メーカーが平成2年(1990年)頃までに製造した電気機器には、PCB汚染の可能性があります。その中で、実際にPCB廃棄物かどうかを判別するには、電気機器から絶縁油を採取して、PCB濃度を測定し、汚染の有無を確認します。下記にその手順をご紹介いたします。

コンデンサ等 絶縁油封じ切り機器からの絶縁油採取手順

①開口

吸油マットを敷いたオイルパン等の上にコンデンサを置き、上面にドリルで小孔を開ける。
コンデンサから絶縁油が噴き出ることがあるため慎重に行い、絶縁油が噴き 出た場合はウエス等で拭き取る。

②採取

開口部にピペットを差し込み、絶縁油を1~2ml 採取し、サンプルびんに入れる。

③封口

開口部にリベットを差し込み封口する。

④補強

リベットの頭部に接着剤 (デブコン等)を塗り、漏油を防止する。

※コンデンサ等は開口すると使用できなくなるため、廃止後に実施する必要があります。

進相式コンデンサの新規更新もご検討ください

進相式コンデンサは密閉式の為、PCB診断で一度開口してしまうと再利用することができません。その為、現在使用していて、かつPCB含有の可能性があるコンデンサは、PCB診断をするのではなく、新しいコンデンサに置き換え、古いコンデンサは適切に処理することが良いです。最新のコンデンサへの更新は、事故リスクの低減にもつながります。

PCB廃棄物は意外なところに潜んでおります。平成2年以降に製造された一部メーカーのコンデンサでも低濃度PCBが含有していたとの報告もあります。まだまだ使えて大丈夫というコンデンサでもPCB含有の可能性がございます。当社では、PCB診断を実施した方が良いかのご提案も含めて、進相式コンデンサの診断をお手伝いいたします。

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