ソリューション・技術情報

2026.02.18

  • 設備保全・補修

キュービクル(高圧受電設備)の基礎・耐用年数・更新・保安点検・トラブル対応まで徹底解説

キュービクルは、電力会社から供給される高圧電力を施設で使いやすい低圧電力に変換し、分配するための設備です。ビルや工場などの重要な電力供給の拠点として、安定した運用が求められます。
本記事では、キュービクルの基礎知識から、保安点検や更新時期、当社の施工事例までご紹介いたします。

キュービクル(高圧受電設備)の仕組みと役割

キュービクル(高圧受電設備)とは、発電所から送られてくる6,600Vの「高圧電力」を、施設内で使用できる100Vや200Vの「低圧電力」に変圧するための設備一式を金属製の箱に収めたものです。主に、50kw以上の大きな電力容量が必要な工場などで使用されています。

キュービクルに関連する機器

変圧器(トランス)

電圧を下げる役割を持つ、最も重要な機器。
トランスに関する詳細情報はこちら

遮断器(ブレーカー)

事故時に電気を遮断し、安全を守る機器。

コンデンサ

電力の効率(力率)を改善し、電気代を下げる機器。

計量器

電力使用量を測定する機器。

PAS(気中負荷開閉器)

電柱の上に設置され、施設ライン事故が外部へ波及することを防ぐ機器。
PAS(気中負荷開閉装置)の詳細はこちら

キュービクルの導入メリット

キュービクルを設置し高圧受電契約にすることで、低圧受電に比べ電気単価を安く抑えることができます。そのため、キュービクルの導入にコストがかかりますが、長期的に見ると低圧受電に比べて電気料金が安くコストメリットがあります。一定規模以上の施設では、コスト削減のために必要な設備です。

キュービクル設置者の義務である保安点検と電気事業法

キュービクルを設置すると「電気事業法」に基づき、設置者には以下の義務が課せられます。

電気主任技術者の選任

設備の工事、維持、運用に関する保安の監督者を選任しなければなりません(外部委託が可能)。

保安規程の届出

保安のためのルールを定め、国に届け出る必要があります。

定期的な点検(月次点検・年次点検)

漏電や異常がないか、定期的に確認する必要があります。
キュービクルの保守点検・メンテナンスの詳細はこちら

これらを怠ると、法律違反になるだけでなく、火災や感電事故を引き起こすリスクが高まります。安全な運用のためには、保安点検について理解する必要があります。

キュービクルの耐用年数と更新のタイミング

高圧電気設備には適正な更新時期があり、ほったらかしにしていると、大規模な故障・事故に繋がる恐れがあります。保安規定で定めた周期・回数に基づいて適切な保守点検を行い、適切な時期に各機器の更新を行うことが重要です。

キュービクルを更新せずに使い続けるリスク

波及事故

自分の施設で起きた漏電事故が原因で、近隣の住宅や信号機まで停電させてしまう事故です。多額の損害賠償を請求される恐れがあります。
波及事故を防ぐPAS(気中負荷開閉装置)の詳細はこちら

突然の停電

業務中に電気が止まり、工場のライン停止やデータ損失などの損害が発生します。

電気代のロス

古いキュービクルはエネルギー効率が悪いため、最新のキュービクルに交換するだけで、電気代が削減できる場合があります。

事故の発生

老朽化したキュービクルは、絶縁劣化や誤作動による故障のリスクが高まります。感電や火災などの事故発生リスクを低減するためにも、定期的な点検や更新が必要です。
キュービクル更新で電気代削減・労災防止の詳細はこちら

「まだ動いているから大丈夫」は禁物です。適切な時期に計画的な更新を行うことが、結果的にコストと安全を守ることにつながります。

キュービクル(高圧電気設備)の更新時期・耐用年数の詳細はこちら
キュービクル(高圧受電設備)の交換・更新における注意点はこちら

キュービクルのよくあるトラブル

「キュービクルから『ジー』という異音がする」「変な臭いがする」といった現象は、キュービクルに異常が発生しているサインです。小動物の侵入や、雨水の浸入による絶縁不良の可能性があるため、異常を感じたら、すぐに電気主任技術者や専門業者へ連絡してください。

PCB(ポリ塩化ビフェニル)の処分

古い変圧器やコンデンサには、有害物質であるPCBが含まれている可能性があります。これらは法律で処分期限が決められており、期限を過ぎると処分ができなくなるだけでなく、罰則の対象となります。低濃度PCBは令和9年3月31日、高濃度PCBは令和5年3月31日までとなっております。所有する設備にPCBが含まれていないか、必ず確認が必要です。
低濃度PCBを含む設備の処理に関する詳細はこちら

設備の撤去

工場の閉鎖や移転、または設備の更新に伴い、不要になったキュービクルを撤去する場合も、専門的な手順が必要です。産業廃棄物としての適切な処理、法令遵守が求められます。
低濃度PCBを含む設備の処理に関する詳細はこちら

キュービクルに関するよくある質問(FAQ)

ここでは、お客様からよくいただく質問にお答えします。

Q.キュービクルはどのような場合に新設が必要ですか?

A.新しく高圧受電を行う設備を導入する場合や、受電容量を増やしたい場合にキュービクルの新設が必要です。新工場や新ラインの稼働、増設時に検討されます。

Q.キュービクルの設置場所にはどのような条件がありますか?

A.周囲温度・湿度・塩害などの環境条件を考慮し、通風や点検スペースが確保できる場所が必要です。消防法・電気事業法などの法令基準も満たす必要があります。

Q.キュービクルの新設工事にはどれくらいの期間がかかりますか?

A.機器の設計・製作期間を含めると、一般的に2〜3か月程度です。現場工事自体は1〜2日で完了することが多いですが、事前の申請手続きや受電立会いも必要です。
キュービクル改修・更新の流れについての詳細はこちら

その他の疑問については、下記よりリンクをご確認ください。
キュービクルに関するよくある質問集はこちら

当社のキュービクルに関する施工事例をご紹介

キュービクル更新及び高圧ケーブル更新工事

古くなった高圧キュービクルとキュービクルから気中開閉器までの高圧ケーブルの更新工事を行いました。新規高圧ケーブル埋設用の穴掘り、配管敷設・取付から、古いキュービクルの撤去、新規キュービクルの据付け、耐圧試験・警報試験等までを実施しました。
キュービクル更新及び高圧ケーブル更新工事の詳細はこちら

高圧受電盤清掃

鋳造工場にて、高圧受電盤の清掃を行いました。粉塵が多いところなので、充電部を中心にきれいに清掃してほしいとのご依頼でした。
高圧受電盤清掃の詳細はこちら

進相コンデンサ・VCB更新工事

更新時期が来たため、進相コンデンサ・VCB・OCRを交換してほしいとのご相談をいただきました。短納期のご要望でしたが、メーカーにとらわれない柔軟な選定で納期を短縮しました。 施工面では、新旧機器のサイズ違いによる「ケーブル長不足」という課題に直面しましたが、機器の配置調整のみでクリア。配線の引き直しコストを抑え、既設ケーブルを活かした最適な工事を実現しました。
進相コンデンサ・VCB更新工事の詳細はこちらから

キュービクル工事ならサイテックにお任せください

サイテックでは、キュービクルの交換・更新工事の豊富な実績がございます。メーカーにこだわらず、国内外の製品から最適なキュービクルをご提案いたします。PASやキュービクル交換・更新に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。

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